「デュラララ!!」成田良悟

デュラララ!! (電撃文庫)

デュラララ!! (電撃文庫)

高校入学をきっかけに池袋で一人暮らしをする事になった主人公・竜ヶ峰帝人
親友で、小学校の時地元から東京に引っ越した親友の紀田正臣と久々の再会を果たす。
正臣に池袋の街を案内してもらっていると、都市伝説となっている黒バイクが現れる。
夜でもライトを点けずに池袋の街を走る黒いバイク。乗っているのも黒いライダースーツにフルフェイスヘルメットでますます正体不明。
しかし、そのライダーの正体は、無くした首を捜し求めて日本に密航してきた西洋に伝わる伝説の妖精デュラハンで、名前はセルティ。女性。
正体を知る闇医者の岸谷新羅が回してくる運び屋などの仕事の傍ら、自分の首を捜していた。

ところで、このセルティの首は、矢霧製薬の研究所に研究対象として保管されていた。
そのセルティの首に、矢霧製薬の一族の一人で、帝人のクラスメイトでもある矢霧誠二が恋をして、自宅へと持ち去ってしまう。
そこへ誠二のストーカーでセルティに似た顔の張間美香が押し掛けて来て、セルティの生首を見てしまう。
見られてしまった誠二は美香を殺し、その始末は誠二の姉で、矢霧製薬で働く波江に任せた。

ある日、誠二が矢霧製薬へ行くと、セルティの首に他の人間の首から下がくっ付いた人間が、研究所から逃げ出していくのが見えた。
しかし、誠二が捕まえるより早く、持ち主であるセルティ(身体)が見つけてしまう。
後から誠二も追いつき一悶着あるが、その間にセルティの首+別の人間の身体は逃げ出し、そこに偶然通りかかった帝人が彼女を匿う事になる。

その後、帝人と矢霧製薬の間で『取り引き』が行われ、結局は「首」は波江の手に渡り、更には物語全体の一番の黒幕の手に渡ってしまうのだが、ひとまず、『張間美香殺人事件』に関しては、無事解決する。
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以上が大まかなあらすじ。
作品自体も面白いですが、ヤスダスズヒトさんのイラストが、更に面白さに拍車をかけています。
以下は、ネタバレを含む感想です。反転させてお読み下さい。
・一番のビックリは、帝人がダラーズのリーダーだったこと。大人しそうな子なのに、ネット上では結構行動的ですね!・・・と言っても、やってるのは偽サイトの管理人なんだけど。
・甘楽さんが臨也だってのは、途中でそうかな?と思ったけど、セットンさんがセルティだったのは2番目のビックリ。チャット内で黒バイクの話題が出てきた時の心境が知りたい。
・美香ちゃんは前半あんまり好きじゃなかったけど、後半は割と健気で可愛い子だなと思いました。誠二に「迎えに来たよ」って言われて付いてっちゃったりとか。
・正臣の出番が後半殆んどなかったのが残念。でも、正臣も知らない帝人の一面って感じで、逆に正臣の出番が少ない方が良かったのかも。
・シズちゃんはまだ良く分からない人です。2巻以降の出番を期待しています。バーテンの格好が良い&馬鹿力という印象しかまだない・・・
・シズちゃんや臨也よりも、寧ろ狩沢さんと遊馬崎さんの方が怖いです。「恐い」じゃなくて「怖い」って感じ。チンピラに拷問しようとするシーンとか・・・;
・今後は帝人が謎のリーダーとしてダラーズをどう引っ張っていくかが楽しみです。また今回の様な『集会』があるのかな?
・そして、臨也がどうやって裏でダラーズを引っ張っていくのかも楽しみです。この物語自体も臨也の暗躍で面白くなっていってますしね!影の主人公ですね。

取り敢えず、以上が感想。
余談。
因みに、この作品にハマったきっかけは、ヤスダスズヒトさんのキャラデザと、舞台が池袋だってこと。
これが新宿や渋谷が舞台だったら、ここまではハマってなかったと思います。
私事ですが、引っ越す前まで、東京で一番遊んでた街が池袋だったもので・・・。
あと、帝人が初めて池袋に来た時乗ってきたのが東武東上線なのにも親近感。(引っ越す前、沿線に住んでたので)
帝人の実家は埼玉ですか・・・?途中で東上線に乗り換えたとしても、埼玉以外に考えられない。
(群馬や栃木ならJRを使うはず)